共通認識

子供のもっている一般認識事項というのは少ない。
笑いというのは共通認識の上に成り立っているので
「大人から子供まで笑える」というのはおそろしく限定されたネタ
ということになる。

共通認識とは異なった考えや間違いが笑いを産む。
これが「ボケ」なのだが子供はそもそもその共通認識の範囲が狭いために
広く一般的な「しては行けないこと」「言ってはだめなこと」という
共通認識を「したり」「言ったり」することで笑いにつなげる
 
「共通認識」>「異なった考えや間違い」>「笑い」
「しては行けないこと」>「いけないことをする」>「笑い」

芸人もしかりで無理から笑いを取ろうとするときに
共通認識である中の「しては行けないこと」「言ってはだめなこと」
を行う。
 
それは「しては行けないこと」「言ってはだめなこと」という共通認識が
広く一般的であるため、万人に非常にわかりやすいからだ。
それで子供は「う○ち」や「おなら」で笑いを取ろうとし
芸人は「脱い」だり「暴露話」をするという
共通認識から逸脱した行為を行うのである。
 
専門分野に傾倒し過ぎているエンジニアや研究者等が
いわゆる「笑わないお堅い先生」となるのは「堅い」のではなく
「一般的共通認識事項の欠如からなる異質項目の認知不全」、
すなわち「一般的とされることがよく判らないので
間違っているかどうかも判らない」ためであるのだろう。
 
この共通認識の度合いがある一定の範囲を超えると
ネタ自体が一般的な共通認識にまでなってしまい
「ベタネタ」となってしまう。
 
このように「一般的共通認識事項」というのは「笑い」おいて
非常に重要な要素なのだ。
 
一般知識が無い>一般性の無い発言>笑い
のと
一般知識がある>一般性の無いとわかっていての発言>笑い
は「笑われている」と「笑わせてる」の違いがあるのだ。